外装写真
高音部アリコート(チューニングピンまでの弦の長さが長い)
ピンブロックが付いていない設計
裏V型支柱
母体のウイスタリアピアノで1909年製のスタインウェイアップライトピアノK型の修理を行いました。106年前のピアノです。鉄骨の形状、高音部の特許パテントのアリコート手法、鉄骨にピンブロックが無い構造、裏のV型支柱、高音部の総弦長が長い設計、ローテンション設計(張力の低い設計)等々現代のスタインウェイピアノK型と同じ設計になっていますのでスタインウェイ独特の設計が確立されたのが1910年頃といえます。
スタインウェイピアノの優れた事を特に感じるのは、1本1本の音を弾いて調律した時も音の透明度を感じますが、それよりも全体の調律を正確に合わせた後に、何かピアノ曲を弾くと生き物の様に自由に音が変化して、ピアノが人間の心と1体化する所にあると思います。
又は、特に一番大きいタイプのK型はまさにグランドピアノの音量にも並ぶボリュームで鳴ります。このピアノは内部が2回目(30年前位に修理している)修理ですが、30~40年ごとに生き物の様によみがえるスゴイピアノです。